冬の京都(1) 2013
2013年 02月 27日
【2月23日】
京都駅からJR奈良線で黄檗(おうばく)駅で下車し、まずは「萬福寺」です。
中国から渡来した「隠元禅師」が1661年に開創された中国明朝様式の寺院です。
「ほてい様」にはほっこりとさせられました。
木魚の原型となった大きな「魚板」は今も時を知らせています。
難しいことはさておき、隠元禅師はインゲンマメ、レンコン、スイカ、孟宗竹を日本に伝えたそうです。大きな立派なお寺です。
その萬福寺のすぐそばにある「宝蔵院」は萬福寺の塔頭で、隠元禅師」弟子の「鉄眼禅師」が1669年に建立したお寺です。
宝蔵院では仏像や建物を見るのではなく、「一切経版木」6万枚が保存されていて、今でも印刷をしている現場を見ることができるのです。
現在仏教各宗派で使われているお経は、すべて一切経の内に含まれているそうです。
かつては、書き写していたお経も鉄眼禅師の地道な募金活動等により、17年の歳月をかけて6万枚の版木に彫られ印刷をされたので、経本を手に入れるのがかなり楽になったことでしょう。すべてが出来上がったのが330年前で、今でもそのまま印刷されている実物を見せていただき非常に感動しました。
版木材料はすべて吉野桜(とても堅い)で、書体は現在一般的に使われている明朝体で、20字20行で彫られているので、現在の原稿用紙の元になっているそうです。
(写真の左上の小さな窓のある建物の中に、6万枚の版木が整然と保存されています。)
ここから京阪宇治線で三室戸まで行き「三室戸寺」の見学です。
三室戸寺は「花の寺」として名高くて、ツツジ、シャクナゲ、アジサイ、ハス、紅葉が見事のようですが、今の時期は馬酔木の蕾が可憐でした。
三室戸寺から宇治川までの道を楽しみながら歩いていきます。
自然の石に彫った
「線刻阿弥陀三尊石仏」
源氏物語の宇治10帖の中の蜻蛉にちなんで
「かげろう石」と言われていますが、源氏物語とは関係がないそうです。
宇治上神社、宇治神社を見ながら静かな道を歩いていきます。
どちらの神社も工事中でした。
宇治川に出るとやっぱり「源氏物語」の像です。
宇治川沿いを歩いて、 紅葉で有名な「興聖寺」ですが、今はひっそりとしています。
宇治川を渡りますが、川の水の量の多さにはびっくりしました。
「平等院」が見えてきました。でも、今は鳳凰堂の修理をしているので観光客も少なく、お土産屋さんもひっそりといていて、観光地で生業をする人たちは大変だなと思いました。
私達は2009年に平等院を訪ねましたが、あの素晴らしさは忘れることができませんね。
宇治からJR奈良線、京阪線を乗り継いで「神宮丸太町」で下車し、鴨川を渡ります。
夫は飛び石を渡りましたが、私は橋から写真を撮りました。
次は、紫式部が生活し源氏物語を執筆した「紫式部邸宅址」にある「廬山寺」です。
「源氏庭」
6月から9月まで、紫の桔梗が静かに咲くそうです。
私にはお寺そのものより、「式部邸宅址」ということが興味深かった!!
廬山寺の前の道を横断すれば、京都随一の萩の名所の「梨木神社」です。
冬の京都が好きだからとばかり言ってはいられません。
いつか花の盛りの頃にも訪ねてみたい!!
しばらく歩いて行くと、「京都御苑」です。
御苑の梅の花も今年は開花が遅く、満開は1本だけでした。
京都御所の周りの広大な敷地の御苑は、公園として大勢の人の憩いの場所になっています。四季を通じて、素晴らしい景観を楽しませてくれるのでしょね。
この日は時折雪がチラチラしていましたがさほど寒くはなく、晴れたり曇ったりの天気の中をよく歩きました。
寒さの中でも凛と咲く梅の花に「春近し」を感じました。
恒例の京都行きですね!
なるほど、京都と言えども、この時期は空いているんですね。
そのぶん、ゆっくりと散策できますね~
行楽シーズンもいいのですが、花や紅葉を見るというよりも
人を、沢山見たって経験を、皆さんお持ちですよね。
宝蔵院のお経のお話は、心に浸みました。
miyamaさんは印刷されているところをご覧になったのね!
っと言うことは、版画を刷るような感じ?
その2のupお待ちしています。
京都はもう何度も行かれて色んな所を回られているんですね。
私は若い時訪れてそれからは行った事がありません。
萬福寺を見た時韓国のお城とよく似ていてびっくり!
同じアジアだから中国様式を取り入れてるんでしょうね。
鴨川懐かしく拝見させていただきました。
ゆっくり京都のお寺巡りも良いですね。
私も行きたくなりましたよ^。
次も楽しみにしています♪
私はもう何年も行ってません。
雪が少しでも降ると、情緒豊かになりますね!
京都お疲れでした。
好きな所へ行ったのでそんなに疲れはないのかな?
京都、久しく行ってないな~
miyamaさんの京都行きを拝見すると行きたくなりますね。
2部が有るんですか?楽しみにしてます。
今の京都は静かでいいでしょう。
大学の時に行って以来、京都に行っていません。
それって、いったい何年前だろう?な(笑)
(2)を楽しみにしています~。
よく雪が降りませんでしたね~~~
冬の京都は絶対雪景色だと思っていました。特に今年はどこへ行っても雪が多かったからびっくりです!
素敵ですね!miyamaさんが冬の京都お勧めって毎年アップしてくれるので一度行ってみたいと思いつつ、未だに実現できないでいます。
冬はスキーで忙しくしているので・・・来年からは少しスキーを減らして京都もいいなって今思っています。(*゚▽゚*)京都も 冬の京都だけは行ってないのです。
orchidさんもコメントされているけどわたしも宝蔵院のお経の話、
書き写していたお経が鉄眼禅師の地道な募金活動等により、17年の歳月をかけて6万枚の版木に彫られ印刷をされたという事。
感銘を受けました。さすがmiyamaさん知識が豊富で感心しました。
私は少しも知りませんでした。ぜひ今後拝見したいものです。
今回一番印象に残ったのが宝蔵院の版木です。
330年前のものが今も印刷されているってすごいよね。
残念ながら私達は印刷の現場は見られなかったのですが、版画印刷
と同じように1枚1枚刷るそうです。
由緒あるお寺ではここで印刷した経本を使っているようです。
明朝体もここから始まったそうです。
萬福寺は中国様式のお寺で、日本のお寺とは違っていました。
鎖国の時代によくできたなあと思いましたよ。
韓国もきっと中国様式なんでしょうか。
今回はあまり人の行かない所を選びました。
たまには春爛漫の京都も見たくなりました。
冬の京都は華やかさはありませんが、何年か前に雪の金閣寺を見るこ
とができ感動したものです。
暖冬なら梅があちこちで満開の時期ですが、今年はまだまだでした。
写真はゆっくり撮れますからいいですよ。
我が家の旅はとにかく歩き廻るので、寒い時の方が都合がいいです。
紅葉や桜の時は人を見に行くようなものですものね。
でも、桜の蕾が大分膨らんでいるのを見たら、桜を見に行きたくなりました。
京都に行くには「地図」が必ず必要ですね。
地図を片手に颯爽と歩くあやさん、きっとステキだよ。
今回はあまり人に知られていない静かな京都でした。
あやさんが最後に京都に行ったのは2,3年前だよ、きっと...
今回は雪がチラチラしていましたが、積もるほどではなかったです。
宝蔵院は6万枚の版木が整然と並んでいるだけですが、何とも言えぬ
感動を覚えたところです。
豊臣から徳川の時代になり、字は読めるけれど仕事がなくなってしまっ
た武士達が彫り師となったそうです。
縦の線を彫る人、横の線を彫る人、空間を彫る人と分業にした時、
明朝体が都合がよかったようです。(私に聞き間違えがなければ)
20字20行に彫られているので、原稿用紙の元になっています。
私もそこへ行って初めて知りました。
京都は何度行ってもいい所だと思います。
感動する心としっかりと歩ける足が旅には必要ですね。
奥様と一緒にお出かけくださいませ。
miyamaさんの旅行記には、熱心に見学される様子や
ちらほら先初める梅の便りにホットな気分が漲っておりますね。
万福寺の魚板、その大きさと云い、眼を閉じる事の無い不眠不休の 口から煩悩の玉を吐きだしている魚は、修行に励む僧侶たちを叱咤する姿なのだそうですが、凛と冴える冬の
旅に接すると 感慨深いものがありますね。
おちさんの魚板の説明がよくわかりました。
何しろ盛り沢山の散策なので、お寺の名前もごちゃごちゃになったりしています。
寒くても外に出てしまえば得るところがたくさんありますね。
今回はあまり知られていない所巡りでした。
ぽちさんのようにしっかりお勉強をしてから出かけないとだめですね。